連載「モノ語り」目次

香筒のモノ語り

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素材のこと、仕上げのこと

4種類の香筒
(写真10、左からホーリー、ローズウッド、赤樫、ウォールナット)

標準仕様はブラックウォールナットの無垢材から挽きだしている。仕上げは艶をおさえたウレタン塗装だ。

特別仕様は素材に稀少材料を使うこととした。ローズウッド、赤樫はご存じの方も多いと思うが、写真で白く見えるホーリーという素材はなじみが薄いのではなかろうか。
目が詰んだ美しい素材で、少々極端だが象牙のように見える。試作の過程では、他のもの同様拭き漆で仕上げてみたが、ホーリーの白い美しさはどこえやら、生漆の色そのものだ。
この特別仕様は、作っているのが全国有数の漆芸の里の讃岐ということもあって、拭き漆で仕上げている。ただホーリーだけは、その白い美しさを表現するためにウレタン塗装で仕上げているが、艶の具合は拭き漆と極力合わせている。(写真11)

ホーリー無垢材の香筒
(写真11)
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「香筒」の商品情報は、桜ショップオンラインにてご覧いただけます。

authorInoh Ippei  linkLink  comment0  trackback 
category香筒  time15:58

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株式会社古今研究所 代表取締役
稲生一平

アートディレクター、陶芸家
1942年生まれ。大手広告代理店に勤務後に独立。異色のプロデューサーとして活動。
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